極悪外道  2




眠りこけてる夏流を睨んで、ベッドに転がっていた。
身体中が痛くて、あんまり動きたくなかった。
そのとき、部屋に響いた高音。
床に転がっていた、夏流の携帯だった。
着信メールの、画面が消えてしまう前に、覗き込んでしまった。
「・・・・」
見なきゃ良かった。
名前が出て、すぐにメールの表示だけに変わった。
その名前に、心が騒ぐ。
俺が目を覚まして、かなり経ってから意識を戻した夏流を、睨みつける。
「・・・・なんだよ」
寝起きはいつもより、不機嫌だけど、怒りを納めるつもりはない。
「あんたこそ、どーゆうつもりだよ」
「・・・・なにが」
「さっき、メールが入ってた」
夏流は素早く携帯を確認した。その相手を見て、俺に、
「これが?」
「これが、じゃないだろ!あの人と話しただけで、俺はあんなに怒られたのに、なんであんたは平気でその人とメールしてんの」
「ただの幼馴染だ」
「ただの、じゃないだろ、ちゃんと聞いた!好きだったんだろ!その人が!」
「・・・・誰に聞いた?」
「誰でもイイ!!」
「昔の話だ」
「そんなことない!その人と話すとき、あんたすっごく嬉しそうだもん」
「・・・・妬いてるのか?」
「妬いてない!!」
妬いてるのはあんただ!あんた!
「俺はあの人と話しただけであんなことされて、あんたはなんでいいの」
悔しくて、それでも誤魔化したりされたくなくて、睨み付けた。
夏流はそれを受け止めた。
平然と。
「お前が俺のもんだからだよ」

  ・・・・・っ

じゃぁ あんたは誰のもんだ!!


to be continued...



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