純情可憐  6




一瞬耳を疑った。
今、何て言った?
お前って、どうしてそうやって、俺を煽るのが上手いんだ?
「もっかい・・・言えよ」
「・・・?」
自分で、何言ったのか、解ってないのか?
「俺に、抱いて欲しいんだろう」
やっと気づいたのか、真っ赤にした顔で抱きついてきた。
その視界を塞いだネクタイを解く。
こんな顔、見ないなんて損だろ。
「こっち向けよ」
「・・・っ」
首を振って、しがみ付いてくる細い身体を剥がして、ベッドに倒した。
潤んだ目が恥らって、見上げている。
やばいな、我慢できなくなりそうだ。
指をまた後ろに這わせて、抵抗も無く埋め込んだ。
「・・・っ、ん、」
「ここ・・・欲しいのか?」
「あ・・・」
今度はちゃんと、その場所を指でなぞる。
身体が震えて反応した。
「・・・一本じゃ、足りないよな?」
言って、指を増やした。ますます泣きそうな顔で、見上げられた。
震えた手が伸ばされて、首を振って、口が開くのを、じっと見る。
「や・・・っぁ、やぁ・・・っ」
「なんだって? ・・・言えよ」
「ゆ、び、やだ・・・っひぁっ・・・!」
「指? じゃ、何・・・?」
「夏・・・なつ、る、が、いい・・・っ」
「俺?」
「それ・・・っ入れて」
震えた声に、哂った。
指を抜いて、入り口で押し付けて身体を止める。
その行動に、すでに溢れた涙が零れて、俺を見上げる。
「や・・・っも、早く・・・っ」
腕を引っ張られて、俺はそのまま腰を進めた。
「んっ・・・あぁ・・・っ」
願いを叶えられたその喉が仰け反り、自分から腰を揺らしている。
「・・・・良いのか?」
「んっ、ん・・・!」
何度も、頷いて、俺も動けと誘う。
俺はそれを叶えてやりたいけど、お前、いつから理性飛ばしてるんだ?

俺の好きなように、今ならなんでもしていいよな?


to be continued...



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