可愛すぎる少年  4




すぐに車を近くに見えたホテルに向けた。
俺の手を汚したことを恥ずかしそうに俯いて、何も言わないのをいいことに、俺も何も言わずにそのまま車を降りた。
「早く降りろ」
動作が緩慢なのは、あんなところでされてしまった恥ずかしさと、さっき出したばかりの気だるさのせいだと解ってる。
それでも、急かせた。
シティホテルじゃなく、ラブホテル。
ここが一番近かったのだ。
車の中でキーを受け取り、駐車場から一気に部屋に上がれるこのホテル。
半ば抱きかかえるように、エレベータに乗った。
密室に入ると、すぐに身体を抱えて唇を塞いだ。手が下に伸びると、体を硬くして俺を押し返す。
「ん・・・、ま、待って、部屋に・・・」
「うるさい」
苦情を口で塞いだ。萎縮した舌を絡め取って、口腔を貪る。
エレベータを降りて部屋に入ると、またキスをした。
手が忙しなく、服を剥いでゆく。
この身体が欲しくて、堪らない。
浮き出た鎖骨に噛み付いてやると、
「待って!」
はっきりと、押し返された。
強い目が、潤んで睨みつけてくる。
「・・・シャワー、浴びたい」
呟いてすぐ、怯んだ目を見せた。
俺の視線に、気づいたからだ。
「ふざけんなよ」
「・・・・」
「あれだけ煽っといて、自分だけイッて、ここでまたお預け?」
俯いて、首を振った顔を覗き込んで、嗤って見せた。
「・・・焦らせて、遊んでんのか?」
「・・・・っ!」
激しく首を振ったのも気にせず抱き上げて、そのままベッドに落とした。
「・・・覚悟しとけよ」
すでに涙目で、俺を見上げてくる。
ベッドの上のそのアングル、すげぇ欲情する。

  余裕なんか、全然ねぇっつの。


to be continued...



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