最悪な男  2




薄暗い教室の中で、じっと見つめられた。
この男に見つめられて、落ちないやつはいない。
クッと笑われた。
「お前、目だけで落ちるな」
腹立たしく思いながらも、その通りだから仕方ない。
「あぁ笑ってろよ、お前だけだから!!」
「俺だけ?光栄だな」
唇を重ねられて、後ろの机に押し付けられた。
「・・・っん」
制服の中に手が滑り込んできて、慣れた様に弄られて、
「あっ」
思わず、声が上がる。
それを押えようと唇を噛み締めると、
「もっと聞かせろよ」
「・・・?」
ここは教室なのに、誰が廊下を通るかわからないのに、そんなことを言う。
「お前の声、すげぇクルから・・・聴かせてやるんだよ」
「・・・っ!!夏流!!」
その声で、廊下から慌てたように逃げ出す足音がした。
「・・・・っ最低だな、ほんとに」
「どうも」

  誉めてない!!


to be continued...



BACK  ・  INDEX  ・  NEXT